カール・ロジャースの心理学を知る
カール・ロジャーズ
(1902年~1985年)
アメリカ合衆国の臨床心理学者
[目次]
基本的なロジャーズの考え方
実現傾向
● 人間の本質は生物的なもの(有機体)
● フロイトの有機体としての人間
⇒ 衝動的、動物的、破壊的傾向
● ロジャーズの有機体としての人間
⇒ 自律性への傾向、成長への傾向、独立への傾向
「有機体は、自らを維持し実現し強化する方向に向かって行くようにできている。」
⇒ よくなる力が人間には備わっているという人間観
ロジャーズの性格論
ロジャーズの考え方は基本的に現象(phenomenology)に立っている。
現象学とは何か?
「目で見える世界をどう受け取っているか、
その受けとった世界、我々が意味付けした世界(主観的世界)
こそが我々の世界である」という考え方
⇒ 目で見える世界をどう受け取るか、
その受け取り方が我々の行動の源泉
⇒ 人間の行動は、本人が何を現実と
信じているかによって決まる。
自己概念
自分をどう受け取るか(自己概念)によっても
人間の行動の仕方は違う。
例を挙げると、
客観的に美しい女性が、彼氏ができないとぼやくようなことである。
⇒ 人間の行動は、本人が自分のことをどのような人間と
思い込んでるかによって決まる。
自己一致
健全な人間とは
⇒ 事実の自分に基づいた自己概念をもつ人間
⇒ つまり、
「私は気の強い人間だ!」という自己概念を持つ人では?
自己不一致の人:
●「自分は気の強い人間だ」(自己概念)
● 人前でパフォーマンスをする前に震えた(体験)
⇒ 自己概念と体験の不一致
⇒ 不適応状態
適応状態と不適応状態
自己理論における治療的人格変化
ロジャースの考える心理とは?
人はなぜ、不一致に陥ってしまうのだろうか?
⇒ 「ねばならぬ!」にとらわれてしまっているから
「性はよくないものである」
「人は憎むことはよくないことである」
「口答えはよくないことである」
「誰からも愛されなければならない」
これらの価値観に反する感情体験
⇒ 見まい、感じるまい(意識の外へ)
⇒ 実際の自分に絶えず脅かされる
したがって、あるがままの自分を容認してやることが重要!!!