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[ユング心理学] 人間の心と相反する気持ち

ユング心理学の一つの基本的な傾向として、

 

人間の心には常に相反する二つの気持ちや傾向が同時に存在している

 

という考え方があります。

 

 

 

例えば、愛と憎しみが同時に存在することがあるのは、

 

多くの人が周知のことであろう。

 

他にも恋人と別れたいと考えたときに、

 

別れたい気持ちと別れたくない気持ちが

 

ほとんど同じような強さで働いていることはとても多いようである。

 

 

 

また、このように簡単に意識できる感情のレベルを超えて、

 

なかなかその時には意識できない相反する気持ちが生じることもある。

 

例えば、母親からより多くの愛情を受けたいと願いつつ、

 

その愛情に「呑み込まれてしまう」のではないかと不安・恐れを抱いて、

 

結局はその愛情から遠ざかってしまう場合がある。

 

また、権威のある人に対して強く反発心を持ちながら、

 

実は「認めてもらいたい」といった気持ちや、

 

さらには「その人を超えたい」という気持ちが存在することがある。

 

このような気持ちはみなそのときには意識することはないが、

 

後々となって理解してくるものである。

 

 

 

さらに視点を変えて他の例を挙げてみると、

 

「正義感と邪悪な心」、

 

「強気な心と弱気な心」、

 

「男らしい気持ちと女らしい気持ち」など、

 

複数の正反対の性質を持つ気持ちやはたらきが

 

同時に作用しているのが人間の心だと言える。

 

 

 

このように、人間の心には様々なレベルにおいて、

 

正反対の働きが同時に作用するために、

 

一つの原因があって一つの結果が生じるわけではなく、

 

人間の心の問題はそんなに簡単なものではない。

 

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