失敗を他人のせいにするか、自分のせいにするか
人生には失敗はつきものですが、
その失敗の受け止め方は人によって変わってきます。
その原因をどこに求めるかという概念を
ローカス・オブ・コントロール(LOC=統制の位置)といいます。
LOCは、失敗などを外的環境にあると受け止める外的統制型と、
失敗を自分の内面に問題があるととらえてしまう内的統制型に分けられます。
例えば、朝の通勤・通学で電車が遅れてしまった場合に、
外的統制型の人なら「不可抗力」だと考えます。
逆に内的統制型の人なら「もっと早めに家を出ていればよかった」と考えます。
このように同じ失敗であっても
両者の受け取り方はまったく異なります。
外的統制型は、失敗した原因を自分ではなく、外に求めます。
仕事上であれば、一緒に組んだパートナーの実力にケチをつけたり、
責任を他に転嫁しようとします。
あるいは自分には運がなかった、悪かったと考える場合もあります。
このようなタイプの人はクヨクヨ悩んだり、
後悔したりはしませんが、自分を反省しないため、
同じ失敗を繰り返すことが多くなります。
場合によっては無責任な人と
レッテルを貼られることもあります。
逆に内的統制型の人は、失敗の原因を常に自分に求めます。
そのため落ち込んだり、
ストレスを溜めやすい傾向にあります。
失敗の原因を突き止めて反省し、
それを次の機会に生かすことができます。
失敗するのも成功するのも自分次第だと考えるため、
結果として自己の能力を高めていけるのです。
外的統制型
失敗を反省することなく、都合のいい言い訳をする。
● 自分のせいではない。
● ハードルが高すぎたから。
● 運が悪かったから。
● 他にやることがあったから。
内的統制型
失敗の原因を分析し、反省することができ、次の機会に生かすことができる。
● 自分の不注意だった。
● 努力不足だった。
● 次は頑張ろう。
● ピンチはチャンスだ。
セルフ・サービングバイアス
自分に対して好ましいように結果を解釈する傾向のこと。
成功したときには自分の能力に帰属し、
失敗したときは環境などに帰属します。
コントロール幻想
自分がコントロールできないことを、
あたかもコントロールできていると思い込んでいる状態。
例えば、「自分が選んだ馬券や舟券は当たる」などと、
偶然による事象を自分の能力や意思で
何とかできると思い込むことです。